2020/06/02 06:00

67年前の今日、1953年6月2日、

エリザベス女王の戴冠式がウェストミンスターアビーにて執り行われました。

ジュエリーやアンティーク好きとしては、
戴冠式なんていう華々しい式でどのような美しいものが使われていたのか、やはり興味津々です。

3時間にわたり様々なセレモニーが行われました。
そしてなかでも最も重要な役割を果たしたレガリア(regalia:王位の象徴)がSt. Edward's Crown(聖エドワード王冠)です。
この王冠は戴冠式のまさに戴冠の時にしか使われない、王冠の中でも貴重で神聖なものなのです。


この名前の由来となった元々の王冠は、1065年のクリスマスにエドワード懺悔王(Edward the Confessor)が用いたもので、
その後歴代の王/女王の戴冠式で使われたり使われなかったりしていました。
ところがこのオリジナルの王冠は1649年に破壊されてしまったため、1661年にチャールズ2世(Charles Ⅱ)の戴冠式のために王室ゴールドスミスのロバート・ヴァイナー卿(Sir Robert Vyner)により再度製作されました。

↑エリザベス女王

1661年から20世紀初頭まで、王冠にあしらわれている宝石は戴冠式のたびにレンタルされ、のちに取り外されていたのですが、1911年ジョージ5世(George Ⅴ)の戴冠式の際に恒久的に据えられるようになりました。

この王冠は22金製で、高さ30㎝、重さは2.23キロもあり、アメジスト、ガーネット、ペリドット、ルビー、サファイア、トパーズ、ジルコニアなど計444個の宝石があしらわれています。
ダイアモンドが使われていないのが少し意外に思いました。
ちなみにヴィクトリア女王は重すぎるという理由でこの王冠は使わなかったそうです。
小柄な方だったそうなので仕方ないですね。

他にも魅力的なレガリアがたくさんあります。
またご紹介できるよう頑張ります!

Lucy & Matilda. 
tomoko